HSP Seminar no.135 Considering Organic Farming after the Nuclear Accident: Talk with Mr. Kisaburo Tanno and Prof. Mutsumi Furuta
シリーズで行っているHSPセミナー「震災・原発と人間の安全保障」。今回は9回目です。
昨年3月11日の地震による原発事故によって,福島県の農業は甚大な被害を受けました。しかし,人々の「食の安全」を第一に考え,有機農業を発展させてきた,日本でも有数の福島有機農家の方々の真の声が報道されることは,これまでほとんどありませんでした。
そこで,第9回目のセミナーでは,福島県から長野県に移住された有機農家の丹野喜三郎さんと福島県の方々の長野県への移住を支援なさっている長野大学教授の古田睦美先生のお二人をお招きし,「原発事故後の有機農業」について考えたいと思います。
福島県二本松市ご出身の丹野喜三郎さんは,事故前から原発反対の立場を貫き,そして現在は,事故後に移住した長野県上田市において,有機農業のリーダー的存在としてご活躍なさっています。丹野さんから直にお話をお伺いし,そのご経験から原発震災と農業について学びたいと思います。なお,丹野さんは,1970年代初頭から日本の有機農業の発展に多大な貢献をされた功労者として極めて著名な方です。
そして,もう一つの論点は,福島県から避難を希望されている方々が避難することが困難であるという喫緊の課題です。この点について,福島県の方々と長野県側の橋渡し役として,事故直後から精力的に活動なさってきた長野大学教授・古田睦美先生からお話をお伺いします。丹野さんの移住の際にも,多くの問題の解決にご尽力された古田先生は,ジェンダー,地域通貨,まちづくりの分野の社会学がご専門で,NPO食と農のまちづくりネット、地域通貨ま~ゆなどの実践活動に研究成果を積極的に取り入れ,地元の発展に尽くされてきました。さらに,長野県の審議会委員や国土交通省の学識者会議委員としてもご活躍なさっています。
このたびは、HSPセミナーのために、お二人が長野県から駆けつけてくださいます。是非、皆様奮ってご参加下さい。
- 日時:2012年1月27日(金) 18:00-20:00
- 場所:東京大学駒場キャンパス 18号館4階 コラボレーションルーム3
(地図はこちら) - ゲスト:
丹野 喜三郎(長野県上田市・有機農家)
古田 睦美 (長野大学環境ツーリズム学部教授) - 紹介・コメント:中西 徹 (東京大学大学院総合文化研究科教授)
- コメント:高橋 哲哉 (東京大学大学院総合文化研究科教授)
- 司会:東 大作 (東京大学大学院総合文化研究科准教授)
- 主催:東京大学大学院総合文化研究科
「人間の安全保障」プログラム (HSP)
グローバル地域研究機構 (IAGS) 持続的平和研究センター
グローバル地域研究機構 (IAGS) 持続的開発研究センター
環境研究総合推進費プロジェクト「持続可能な発展と生物多様性を実現するコミュニティ資源活用型システムの構築」